yunahica | 上質な素材と着る人の魅力を引き出すデザイン。心地よく、大人に似合う日常着をつくっています。

8周年を迎えて

2023 6/8

6月6日、yunahicaは8周年を迎えました。
物作りの難しさと戦いながら、スロースピードで本当に細々とですが続けていられますのは、
日頃から支えて下さる皆様のおかげです。
月並みですが、感謝しかございません。
 
近年、特にハイブランドは洋服はじめ、ファッション小物やジュエリーの高騰に驚くばかり。
疑問や怒りすらおぼえる価格上昇に私自身辟易しています。
それなのに、私たちレベルでも各方面の小さな積み重ねが価格を押し上げる現実があります。
A.I.の情報収集力を集約した物作りや発信力が商売として成功する時代。
様々な事を思うと、益々私たちの物作りの闇は深まります。
 
悩みに悩み、やり直し、考え直す。それもリスクと承知の上で繰り返す。
お恥ずかしながら、なかなか商品に辿り着きません。
労を惜しまず真摯な物作り。
私たちが好きなもの、他でなかなか見つからないもの。
そこを曲げずに貫くしか存続させる意味は無いと思っています。
 
ビジネスノウハウとは一線を画し、マイペースで。それも最初から変わっていません。
弱小ブランドyunahicaですが、これからも頑張ります。
 
皆様いつも本当にありがとうございます。
今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。(s)

繰り返すこと

2023 1/7
あけましておめでとうございます。
本年もyunahicaをどうぞよろしくお願いいたします。
例年通り6日に初荷を送り出し、今日は人日。
こちらも例年通り、朝から七草粥を炊き、疲れた胃腸を休めました。
 
同じことの繰り返しをつまらないと思っていたのは、いつ頃までだったでしょうか?
「いつもの年と同じように」ということのありがたさを、年々噛みしめます。
我が家はお節を囲む人の数がまた減りました。
いつか増えることもあるのかなあ?  と息子の横顔を見ながらふと思いました。
口には出しませんでしたが…そんなお正月でした。
 
さて、この冬は、ニットジレ、アランカーディガン、ニットパンツ、ポケット付きストールが
よく売れました。ありがとうございます。残りわずかですが、引き続き販売しております。
そして今、スタンダードデニムとセットインフリルブラウス、ジョグパンツを追加生産しています。
お問合せを多数いただいておりますが、今しばらくお待ちください。
 
昨年末には、定番アイテムの生地が生産できなくなる、という危機もありましたが、
もうしばらくは準備できることになり、ホッと胸を撫で下ろしました。
「同じものを繰り返し作り続ける」ことは、簡単なように見えて、実はエネルギーのいること。
自分たちだけではどうしようもないことも多々あります。
だからこそ、同じものを作れる、同じことを繰り返せるって、幸せなのです。
そしてその繰り返しがあるから、次の一手を打てる。
春には、新しいものをご案内する予定です。お楽しみに!
 
穏やかな1年を祈るとともに、みなさまのご多幸をお祈りしています。(y)

冬立つ

2022/11/7
気温ひとけたの、キリッとした立冬の朝を迎えました。
先週は久しぶりのインスタライブを開催、ご覧いただきました皆さまに感謝申し上げます。
 
おかげさまでアランカーディガンはほぼ完売、あとは微調整で在庫が出るかもしれない。そんな状況です。
お問合せが大変多く、返事に少し時間いただいております。
お叱りもお受けしますが、基本的な姿勢は変えるつもりはなく、今いちどここにお伝えいたします。
 
yunahicaはとても小さなブランドですので、「たくさんつくって、仕入れて、余ったらセールに」ではなく、
「本当に好きなものを、把握できる量だけつくり、セールはしない」というスタイルでやっています。
追加生産にしても、できるものとできないものがありますし、できても時間がかかることもあります。
 
販売日はお伝えしますが、時間までは明記しないのにも訳があります。
以前は×月×日⚪︎時から、とご案内していましたが、同じ時刻に注文が殺到してシステムトラブルが
起きてしまいました。お客様にもご迷惑がかかりました。以来、時間は伏せてスタートしています。
予約を受けないのも、トラブルを避けるためです。
予約にはその時の気分があり、販売時には気が変わっていることもありますよね? (私はそうです)
 
というようなことをご理解いただけたらと思い、再度ブログに書かせていただきました。
さて、追加生産のブラックトレーナーは11月末に仕上がる、と工場から連絡がありました。
12月初旬の販売予定で準備を進めます。
そして、年内最後のアイテムは、ハンドメイドのかぎ針編み巾着バッグです。
年末年始のお出かけにも似合い、プレゼントとしても喜ばれると思います。
11月後半に発売する予定ですので、お楽しみに!(y)

おしゃれの秋

2022 9/2
暑さもようやく峠を越えたでしょうか?
9月の声を聞き、今年もあと4ヶ月…と焦りが生じています。
毎年夏が終わると、年末までノンストップです。。。
 
yunahicaはこの秋、ジョグパンツ、スリムパンツという2型の新しいボトムを出します。
ジョグパンツと同じ素材で、ブラックトレーナーも作りました。
いわゆるスポーツマインドのジャージーとは一線を画した素材とデザインで、
街着としてもおしゃれに着ていただけます。
スリムパンツは、ピタッとしているけれど、肉感を拾わない素材とシルエットで、
ダボっとしたニットやジャケットなどと合わせ、きれいにはきこなせます。
そして、オールシーズン活躍する「フィーロブランコウーノ」の長袖カットソーも
2型取り扱います。
その後は冬物へと移行。今年も黒田知永子さんとかわいいニットを作っています。
どうぞお楽しみに!
 
世界的な原油高や原料の不足、円安などで、今年は「値上げの秋」となっています。
yunahica関連でも、輸送運賃が上がり、段ボールなどの資材が上がり、
いよいよ生地の値段や生産コストも上がることになりました。
ですが、私たちは値上げはせずにいけるところまでいきます。
「おしゃれの秋」でいきます。
 
新しいアイテムの販売は、9月半ばの予定です。
news、お知らせメール、インスタグラムにてご案内いたしますので、
この秋もどうぞよろしくお願いいたします。(y)

7周年を迎えて

2022 6/5
明日6/6、yunahicaは7周年を迎えます。
暦は芒種。稲や麦などの種蒔きをする季節で、この頃から雨空が増えてきます。
 
種を蒔いて、育てて、実りを収穫するまでには、さまざまな作業があります。
先日、淡路島でハーブや野菜を栽培している料理家の方を取材しました。
畑を作り、種を蒔き、発芽を喜び、雑草をとり、毎日様子を見ながら育てていく。
手のかからない子もいれば、時間をかけてじっくり付き合ってようやく育つ子も。
畑からキッチンへ、料理してテーブルへ。
料理家はそのすべての過程が「美しい」と言いました。
 
3月には佐伯と山崎は沖縄へ行き、芭蕉布を作る人々の取材をしてきました。
芭蕉を栽培するところから始まり、3年かけて育てた芭蕉を倒して、
そこから繊維を取り出し、木灰汁炊きし、糸を績む。
括って染めて、機にかけて、ようやく織りが始まる。
その果てしなく根気のいる作業を、みな「大変だけど楽しくて幸せ」と言うのです。
出来上がった布の美しさ、心地よさを前に、何もかもが報われるのでしょう。
 
小さな種蒔きから始まり7年。
yunahicaは今、どんな時期にあるのかはわかりません。
でも、ひとつひとつの作業をおろそかにせずやっていけば、
やがてそんな境地に至れるでしょうか?
8年目もどうぞよろしくお願いいたします。(y)

春よ来い!

2022 2/24

北海道、東北や北陸の大雪が早くおさまりますよう、お見舞い申し上げます。
太平洋側で暮らす者には、そのご苦労がいかほどか想像がつきませんが、
この週末から気温が上がると予想されています。春よ来い!と祈るばかりです。
 
yunahicaの冬も終わり、そろそろ春らしいアイテムが登場いたします。
現在、品切れしているスタンダードデニムのホワイトも、追加生産中です。
スポーツマインドのパンツやトップス、秋冬大人気だったニットバッグの春バージョン、
夏もののワンピースや素敵なシャツなども鋭意制作しております。
 
さて、スタンダードデニムのサイズ表記について、質問を頂戴しましたので、
少し説明させていただきます。
ウエストは、平置きにして上端を引っ張り、端から端まで計測し、
それを2倍したものが、ウエストの長さになります。
股上は、「前股ぐり」とは違い、内股合わせ(股下の縫い目がクロスしている部分)の
ラインから、ウエストの前開きの上までを計測します。
 
不思議なことに、同じ寸法で作っても、インディゴ、ブラック、ホワイトは、
それぞれはいた時の印象が違います。ダメージのかけ方や、洗いの回数など、
色ごとに少しずつ変えているのがその理由です。
ずっとインディゴをはいてきた人が、新品のホワイトをはいた時に「ちょっと違う」と
感じるのは至極真っ当なこと。
そのような微差も、はき込んでいくうちに自分の体型に馴染んでいきます。
そこにデニムの楽しみがあると思っていただけましたら幸いです。
 
まだ朝晩はニットパンツやセーターが手放せない気温ですが、
暖かくなる今週末はデニムをはいて、春を呼ぼうと思っています。(y)

2022始動

2022 1/9

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

寒波が押し寄せ、東京も久しぶりの雪景色。そんな6日に発送が始まりました。

心配な初荷となりましたが、お客様から無事届いたとメールをいただき、

ホッと胸を撫でおろしています。

 

寒い冬となり、このところセーターやニットパンツのお求めが増えています。

私自身は暑がりで、寒さをあまり苦にしないのですが、

そんな私もアランセーターとニットパンツばかり着ています。

暖かなインナーの上に重ねれば、寒い冬の外出も安心。心強いアイテムになりました。

 

冬来りなば春遠からじ、日も少しずつ長くなるのを感じます。

yunahicaの春は、今年も立春大吉あたりからと思います。(y)

三方よし

2021 11/7

爽やかで暖かな立冬を迎えました。

昨日、久しぶりに青山に出かけましたが、人出もコロナ前に近く、

楽しそうに歩く人たちの様子にホッとしました。

 

yunahicaは冬のニットが出揃い、スタンダードデニムの0サイズも入荷。

今月20日ごろにはウールデイパンツが出来上がる予定です。

お問い合わせをたくさんいただいていますが、販売開始日はお知らせメールと

newsにてご案内しますので、しばらくお待ちください。

 

10月、山崎はきもの関係の仕事やイベントが続きました。

お話会やお見立てを通してお客様・作家や織元・呉服店、それぞれの思いを知り、

いわゆる「三方よし」のために自分ができることは何か?と自問自答。

お客様が10年後にも喜びを感じてもらえるように、

作り手が製作を続け、ものづくりによって生活していけるように、

店は「売って終わり」ではなく、業界が健全な姿で持続できるように。

その橋渡しが「きもの著述家」としての私に与えられた役割だと心に定めました。

 

「作り手よし、売り手よし、世間よし」とは近江商人の理念。

yunahicaもそうありたいと思い、基本姿勢を崩さずにやってきました。

長く着てもらえるデザインを考え、納得がいくまでサンプルを作り変え、

生産してくれる日本各地の工場には敬意を払い決して無理をさせず、

発送と商品管理をしている担当の方たちとも日々連絡を取り合い、

お客様とも何かあればメールや電話でお話をして。

これからはさらにSDGsの目標も大事にしていかなくてはなりません。

 

新型コロナの感染が収まり、さまざまな経済活動、文化活動が再開しました。

そんな今だからこそ、元に戻るのではなく、見直すべきことは見直し、

新しい「三方よし」を目指していきたいと思うのです。(y)

重陽に寄せて

2021 9/9

関東は9月に入って曇りや雨が続き、ほとんど日照時間がありません。

今日も朝からずっと雨が降っています。みなさんの地域はいかがでしょうか?

今日は、重陽。9という陽の最大数が重なるおめでたい日で、菊酒を飲み

無病息災を祈る重要な節目とされています。いつもの年ならまだ暑くて、

「いつになったら涼しくなるのかしら?」と汗を拭くのに、今年は冷んやり。

うちのハナミズキは早くも色づき始め、近くの神社ではもう銀杏が落ちていました。

 

そんな日に、yunahica×chiekoのアランセーターとウールニットパンツを発売しました。

本格的な秋を迎え、そろそろニットの気分。涼しさも相まって、初日からたくさんの

ご注文をいただいています。9/26にはニットの着こなしについて、インスタライブを

開催しますので、楽しみにお待ちください。近づきましたら改めて告知いたします。

 

昨日は少し遠くの花屋さんまで行き、菊を買い求めました。

若い頃は菊というと仏さんに供える花、お線香とセットの地味なイメージがあり、

作りものめいた菊花展の作品を見ても、何がいいのかさっぱりでしたが、

年々、菊花に気高さを感じるようになり、四君子と呼ばれるのにも得心。

今年はマムと呼ばれる洋菊ではなく、しっかりした古典菊を選びました。

香りがよく、花持ちするので、しばらく楽しめそうです。

 

新作の発売日はふだん土曜日に設定することが多いのですが、今回は縁起を担いで。

疫病を退け、元気で過ごせますように。

セーターを着る頃には少しでも外出が楽しめますように。

そんな気持ちを込めて、発売日とさせていただきました。(y)

夏のおわりに

2021 8/15

コロナ禍に加え、各地を襲う大雨の被害により、

今年もまた帰省、お祭り、お墓参りもままならないお盆休みとなりました。

雨が止んでもまだ油断はできません。被害に遭われた地域の方々にお見舞い

申し上げるとともに、今後もしばらく用心をと願います。

 

yunahicaは明日から発送業務を再開しますが、大雨によって道路の復旧に

時間がかかる場所もあり、お届け日数をいただく場合がありますこと、

どうかご了承くださいませ。

 

暦の上では秋が立ち、オリンピックが終了し、涼しい日がやってきました。

yunahicaの秋冬ものも着々と仕上がってきています。

昨年好評だったニット類も新作が出来上がりました。

品切れしているスタンダードデニムのインディゴ0サイズは

追加生産に取りかかりましたし、デイパンツも量を増やしました。

また、可愛い手編みバッグも完成間近。

新作情報は少しずつnews,Instagram,お知らせメールにて上げてまいります。

 

コロナ禍が私たちの生活を侵食して、ずいぶん時間が経ちました。

まだまだ先は見えず、困難が続くことを私たちは少なからず知っています。

不安や心配、苛立ちに怒り、無力感や落ち込み……ネガティブな感情に

支配されがちな日々を、いかになだめ手懐けていくか。

会う人がいなくてもおしゃれを愉しみ、身の回りをこぎれいに整え、

丁寧にお茶を淹れて。そんな些細なことが大事に思えます。

 

この秋冬も、yunahicaは日常に寄り添うアイテムを少しずつ。(y)