黒革の手帖と日本地図
2020 4/5
ウイルスの恐怖が私たちの生活を脅かし、不安と心配が1日ごとに増幅するような日々。
どうか皆様がこれからも元気で過ごせますようにと祈りながら、
もしかしたら自分も感染しているかもしれないと思いながら、行動している。
梱包作業を行う時は直前に手洗いをして、マスクをし、他のものに触らないように気をつけている。
yunahicaの場合、簡素な梱包を心がけているので、問題があるとすれば納品書を入れたクリアファイルだろうか?
もし気になる方はすぐに処分をお願いします。
こんな厳しい状況の中なのに、たくさん作ったつもりのデイパンツが早くも売り切れそうだ。
すぐに追加生産をかけたので、5月半ばには黒とネイビーも再販予定。しばらくお待ちください。
取引先の方達には「yunahicaさんは大丈夫ですか?」とよく心配される。
というのも、多くのブランドが海外から素材を仕入れたり、外国の縫製工場で生産したり、
グローバルなアパレルの仕組みを利用しているからだ。かなり大変な状況だと聞く。
「うちは弱小で、作るアイテムも数も少ないし、すべて日本生産なので」と返事をしている。
最初からそうだし、これからもずっとそうしていく。
今回のパンデミックによって、ますますその思いを強くした。
毎日、お客様の名前を書いた黒い手帳を見ながら、納品書と送り状を書く。
お顔はわからなくても、リピーターの方たちなら、名前と購入したものからイメージはなんとなく浮かんでくる。
懐かしい地名や面白い読み方、珍しい苗字など、漢字を手書きするのは、大変だけれどいい頭のトレーニング。
子どもの頃から地理が好きだったので、ときどき日本地図を広げて、市町村の場所を確認したり。
すると、季節の風景が立ち上がってくることもある。
いつもより丁寧に、作業に気をつけながら、お客様に発送していきたい。
yunahicaの日常着が、幾ばくかでも皆様の心地よさや快適さの助けになりましたら幸いです。(y)